論語指導士の齊東仁禮です。
今回は、「論語指導士」とはどのような資格なのかということをお話ししたいと思います。
「論語指導士」は、「一般社団法人論語教育普及機構」という非営利の民間団体が独自に認定している民間資格です。
「士」という名前はついていても、「弁護士」「税理士」「宅地建物取引士」といった国家資格のように、その資格を制定した目的と、資格保有者の仕事の内容が明確になっているわけではありません。
例えば、私が資格を持っている「行政書士」(試験には合格していますが、開業登録はしていません)ですと、
目的
行政に関する手続の円滑な実施に寄与するとともに国民の利便に資し、もつて国民の権利利益の実現に資すること
行政書士法第1条(抜粋)
業務内容
行政書士は、他人の依頼を受け報酬を得て、官公署に提出する書類(中略)を作成することを業とする
行政書士法第1条の2(抜粋)
というように、目的と仕事の内容がはっきりしています。
つまり、「行政書士」という資格は、
「人から依頼を受けて、役所に提出する書類を有料で作成することで、役所での行政手続きがスムーズに進んで便利になり、依頼者の権利を実現させる」
という仕事をするためのものだと、法律で決まっているわけです。
一方、「論語指導士」については、認定元の(一社)論語教育普及機構のウェブサイトを見ても、「論語指導士」という資格ががどのような目的で作られ、資格を取った人がどのような仕事を行うことができるかということについて、直接的な言及は見当たりません。
ただ、同機構のウェブサイトの全体内容をまとめると、「論語指導士」とはどんな資格かということを読み取ることはできます。
「行政書士」のように整理してみますと(法律風に整理したので堅苦しくはありますが)、次のようになるかと思います。
目的
道徳教育の必要性が高まる我が国の社会において、思いやりの心、共同体における規範、孝行、 正義等の道徳を教え継いできた「論語」について教育を行う知識及び技能を有する「論語指導士」の制度を創設することで、「論語」に基づく道徳教育の普及を図り、もって国民の道徳意識の向上に資すること目的とする。
(一社)論語教育普及機構ウェブサイトの内容を踏まえ、当ブログ管理者が独自にまとめる
業務内容
論語指導士は、他人から依頼を受け、又は自らの意思に基づき幼児、学生生徒その他の国民に論語に関する知識を教授することを業とする。
(一社)論語教育普及機構ウェブサイトの内容を踏まえ、当ブログ管理者が独自にまとめる
業務内容のほうはごく簡単になってしまいましたが、機構のサイトに書いてあることをもう一度まとめると、
「論語を読めば道徳が身につくので、専門知識を持った論語指導士に教わってください。学校の先生も論語指導士の資格を取れば道徳教育に悩まなくなります。お子さんに道徳をどう教えたらいいか悩んでいる親御さんは、ぜひ論語指導士の「こども論語塾」にでも通わせてみてはいかがですか?」
ということになるでしょう。
論語を独りで読んで、中身を理解することはたいへんですが、論語指導士から教わることで、勉強時間も短縮され、理解も深まるはずです。
今回は、「論語指導士」という民間資格について、ご説明いたしました。
認定試験のことは、稿を改めてお話ししたいと思います。